INSIGHT & OUTSIGHT

元旦以来記事をアップ出来ていなかった。その間、コロナ・オミクロン株の第五波の広がりがあり、北京オリンピック・パラリンピックがあり、そして2月下旬にプーチンが戦争を始めた。このテーマに関して、勃発後から何度も原稿を書き直してアップを試みたが、薄っぺらく、投稿する勇気が無かった。間に何度も停戦交渉があり、都度、交渉が成立するのではという楽観的な思いもあった。しかし、一向に停戦の兆しは見られない。

現在のウクライナの状況を見て、軍備を強化しようという動きに世界の多くの国が動き出すようにも感じる。21世紀に入り、20世紀前半のような状況に後退しているような錯覚をおぼえる。経済制裁によるロシアへの兵糧攻め、ウクライナへの軍備の提供。結局、戦略のフォーマットは20世紀と変わっていないのではないか。20世紀の戦争の悲惨な経験は生きていないのか。

プーチンの振り上げた拳を下ろさせる方法はないのだろうか?力でねじ伏せるしかないのか。

ロシアの戦争ではなく、プーチンの戦争であることは明らかではないか。プーチン個人をどんどん追い詰めれば、さらにウクライナの犠牲は増え、核戦争のリスクも高まっていく。バイデン大統領のように、感情を剥き出しにして罵りたい気持ちは分からないでもないが、それが良い結果をもたらすどころか、さらに上げた拳を下ろせなくしているように感じる。

20世紀前半に比べ、さまざまな技術も格段な進化を遂げ、哲学や心理学なども事例や症例が増えた分進化しているのではないかと思うし、ビジネススクールの履修科目にも交渉術なるものもラインアップされている今日、世界の叡智を集め、コネクションを総動員してもプーチンの上げた拳を下ろすことは出来ないのか。もしくは、ロジックによる交渉ではなく、アーティストやクリエーターなどの力も借りて感情にダイレクトに訴える事は出来ないのか。

経済力も含めた力と力のぶつかり合いによる解決策以外の解決策が見つからなければ、人類は何度も同じ過ちから脱する事はできない。

プーチンに戦争犯罪人のレッテルを貼って罰するのは戦争が終わってからで良いのではないか。先ずは、戦争を停戦させ、死者が増えるのを止めるために、プーチンを追い詰めるのではなく、カームダウンさせ静止する事が必要だと思う。

安全な場所で考えた、青臭い意見かも知れないが、この戦争に何も意見を言わずに黙っている事は良くないと思い投稿する。