INSIGHT & OUTSIGHT

気温の乱高下を繰り返して、今がいつなのかを忘れてしまいそうな季節の移ろい。
それでも、春になると桜は咲く。植物は芽吹き、花が咲く。
植物の生命力には圧倒される。
この数年間の間に、パンデミックがあり、ウクライナ侵攻がありイスラエル・ガザ地区の紛争があり、世界情勢はこれまでになく不安定である。自然災害も東日本大震災以降、熊本地震や能登地震などと大きな災害が続いた。
戦争のように人類自らが引き起こすものもあれば、地震のような自然災害、人類に起因する地球温暖化によって引き起こされる災害など、映画で見たような地球滅亡の危機とも言える災害が頻発しているようなこの頃だ。
人類の歴史の中で、様々な場所で文明が生まれては、何らかの理由で消滅していった。
人々が日々の喧騒に忙殺され、人類が時のうねりの中で消滅しても、植物は静かに地球の息吹に耳を傾けている。気候の変動や自然災害にも耐えながら、植物は不屈の生命力を示す。その強さとしなやかさに触れると、私たち人類は自らの脆さを痛感する。
植物のような生命力と知恵は、人類にも必要である。
我々は、自然と共存し、持続可能な未来を築くために、同じ生物としてその生命力を取り入れるべく植物から学ぶべきかも知れない。
春という生命の芽吹きを感じる季節に、ふとそのようなことを考えた。