5月下旬に友人で画家の福岡季実子さんにお願いをしていた作品が先日完成し、officeに飾り付けた。これは、当社Bluedirectionもそうだが、一般的にはステートメントと言って文章で明文化されるMISSION・VISION・VALUE(MVV)をARTととして絵画作品で表現していただいたもの。
Bluedirectionでは、絵画をはじめ現代アートやメディアアート、音楽などで抽象度を上げてMVVを表現する方法を「ディレクション・アート(Direction Art)」と名付けた。
BluedirectionのMVVや自分自身の原体験・価値観などをお話しさせて頂き、その後は一切打ち合わせをせずに、納品時に初めて作品と対面した。MVVは社員が同じ志を持ち、同じ方向を目指し、行動の指針となるものだ。当然、言語化されていた方が同じ解釈が可能で、ブレも少なく多くの社員が一つの方向に向かうために北極星のような役割をしてくれる。一方で、解釈の余白はどうだろうか?時代による変化はどうだろうか?作品と対話しながら、新たな発見や違和感を感じたり、自省したり、既視感を感じたり、未来を見たり、時空を超えたメッセージを受け取ったりと、ノンバーバルであるが故に自由な対話が可能だ。
私はこの絵と初めて対面した時、先ずは風を感じ、空と山と海の水による繋がりと循環を感じた。そして、海の中の微細な気泡のような点は生命の始まりを暗示し、陸を意味するような緑の中でしっかりとした植物の芽生えへと変わり、命の息吹へと繋がる。空には強い風が吹いていて、大気中に浮かぶ水の粒すなわち「雲」に覆われてはいるものの、宇宙へ抜ける雲の切れ目からは青い光が差し込み、虹色の光が風とともに流れていく。この広い宇宙の中で、奇跡的に条件が揃って生命が誕生した不思議。私たちはこの奇跡に感謝し、こうして生まれた奇跡を繋いで行かなかければならない。今はそんな風に解釈している。
私がVMMを説明し、アーティストが解釈して絵にする。そしてその絵を今度は私が解釈し、自社のMVVや自分の人生を俯瞰しながら作品と対話する。MVVをビジュアライズしてみる意味は、想像を膨らませ、その時の環境や状況の中で対話し振り返り、先を見据えるインスピレーションを得ることだと思う。この一枚の絵が、Bluedirectionを、そして私をどこに導いてくれるのか。これから、私とこの絵の冒険が始まる。
福岡 季実子さんのプロフィール
福岡 季実子Kimiko Fukuoka
1979年生まれ 東京都在住 京都嵯峨美術短期大学でビジュアルデザイン科卒業卒業後、ニューヨークへ渡り美術学校The Art Students League of Newyorkにて油絵を学ぶ2007年自身初の個展をNY hpgrp gallery(アッシュ・ぺーフランスギャラリー)にて開催、2008年日本へ帰国画家としての活動の他、絵本の挿絵、イラスト、植物画などの制作。子供絵画教室、植物画講座の講師としても活動中。
主な活動・仕事
2007年 個展 NY hpgrp gallery
2010年 旺文社 「一年生で読みたい10分のお話 」 「三年生で読みたい10分のお話」挿絵
2013年 2014年 ISETAN event マタニティベリーペイント 作画家として参加
2016年 個展 「Merry Christmas 」展 代官山 ChezRui にて開催
2017年 旺文社 大学JUKEN新書 センター地理B最速攻略法 挿絵
2018年~ 千葉県臼井 ハーブ&アロマ「リンデンバウム」ブランドロゴ・看板デザイン・植物画/代々木上原「ハーブと私」子供絵画教室・大人のための植物画講座/ふかさわ 東急レジデンス 季節を彩る植物画講座
2019年 世田谷区 みんなの広場「aluluきたざわ」シャッターペイント・看板デザイン/世田谷区 「二時(虹)からカフェ」 看板デザイン2020年/絵画展 「 mori no iro ~コドモノシキサイ~」代々木上原 dishにて開催
https://www.instagram.com/kimiko__fukuoka/